4月21日(月) 日経産業新聞 3面 『キセイ』を超える④より
唾液や口の粘膜を送るだけで、自分の病気リスクや体質が分かるという遺伝子解析サービスが今広まっているようです。
ネットで登録し、キットを注文して送られた試験管に唾液を入れて返送するだけとのこと。疾病リスクだけでなく、肥満や酔いやすさ、ニコチン依存傾向、薄毛、近視などの体質情報もわかり生活改善の目安になるそうです。
まだまだ1回の検査費用は49,800円と高いのですが、今後は「検査を普及させるためには高くても2万円まで抑える」想定なのだとか。
遺伝子解析サービスの先進国である米国では、「乳がんのリスクがある」として乳房を切除したアンジェリーナ・ジョリーさんが話題となりましたが、日本でもこうした動きが今後広まってくる可能性があるかもしれません。
PRの視点でこの記事を見ると、この記事は絵になりにくい難しい話題を取り上げる上で抑えている大事な部分がいくつか見えてきます。
① 国内だけでなく、遺伝子先進国のアメリカの現状をも抑えており、両国の比較が出来ていること。
② 遺伝子解析ビジネスを行っている会社の数を経産省のデータを用いて、2012年で738社と抑えている点。急増した要因も急激な価格の低下という客観的な根拠を出していること。
③ 識者の意見を用いて、「日本の遺伝子解析ビジネスの計算式が確立していない。」「アメリカでは情報提供のありかたを巡って米食品医薬品局から業務停止命令を受けた会社もある。」等、新しい遺伝子解析ビジネス業界の抱える問題点も隠さず載せていることで、客観性を高めています。
この③の部分は、一歩間違えばマイナスとも取れる情報で、慎重に扱う必要がありますが、今回は新しいビジネス業界の動向を客観的に捉える上でプラスに働いている様に感じます。
この部分を取り上げられるか否かは、業界や企業様の方針によって変わってきますが、①と②の部分を構成する作業がまさに我々の情報開発の根幹となってくる部分であり、腕の見せどころといった所です。
このように企業様が取り上げたい点をしっかりと固めつつ、記者さんが欲しい客観的情報を抑えた情報開発を毎回心がけていければなと思っています。
それでは本日はこのへんで。サボらず更新していきます!!